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残った有給休暇を使い切って辞めるという従業員の申し出は拒めるのか?

退職が決まった労働者が、「残っている有給休暇を全部使うので、

明日から退職日までは出勤しません。」と言ってくることがあります。

引き継ぎもしてもらわないといけないし、そもそも40日も休むなんてありえない!

こんな申し出は認められない! と拒否しても大丈夫なんでしょうか?




ここに注意

労働基準法で定められている要件(継続勤務と8割出勤)を満たせば

労働者には当然に年次有給休暇の権利が生じます

(判例でも、『年休取得に使用者の承認という概念を容れる余地はない』とされています。)

通常の次期であれば、どうしてもその人に休んでもらっては

困るという場合には、時季変更権(事業の正常な運営が妨げられる場合には

使用者は、時季を変更する権利を有する)を行使することはできますが、

退職する労働者に関してはこの時季変更権の行使はできないとされています。

ということは、従業員の主張通りに取得させるしかないということになります。



こうすればいい

社長さんの会社が就業規則に『退職する際の引継ぎ義務』を明記していて、

しかも引継ぎ義務を果たさず事業運営に支障を生じさせた場合の

退職金の減額・不支給規定を退職金規程に明記しているのであれば、

その規定をもとに、引継ぎするよう交渉してみましょう。

(ただし、引き継ぎ業務を行わなかった従業員にこの規定を当てはめても、

損害賠償請求するにはかなりハードルが高いですし、退職金についても

全額不支給にした場合には不当と認められる可能性が高いでしょう。

引継を行わなかった悪質性や重大性、会社の損害等を考慮して

若干減額するのが精一杯だと思われます。)


そんな規定はないけれどどうしても引き継ぎで出勤してほしいというのであれば

・・・お願いするしかありません。


退職日以降に有給休暇を取得することはできませんので、この場合は

有給休暇を使い切らせるために退職日を後ろにずらすか、

または、使い切れなかった有給休暇を買い取るからといった譲歩も必要になるでしょう。

(あらかじめ有給休暇を買い取るかわりに休ませないというのは違法ですが、

使い切れなかった分を買い取ることは許されています。)


どうしても労働者が話し合いに応じず、有給休暇をとって引継ぎがなされない場合、

休日に出勤させて引継ぎをさせるという方法があります。

休日はそもそも労働義務がない日ですから、有給休暇を取得することができないのです。

(ただし、このような手段で無理やり引っ張り出した従業員が

まともに引き継ぎをしてくれるとは思えないので、

あくまで交渉のネタのひとつにしかならないでしょうが。。。)


逆に、引き継ぎ等が必要ないのであれば退職日を前倒しにするというのも一つの方法です。

一方的に前倒しにする(つまり解雇)ことはトラブルの元ですが、

双方が合意のうえで退職日を早めるのであれば問題ありません。

この場合には、前倒しすることによって取得できなくなる有給休暇は買い取るように

しなければ従業員は納得しないでしょうが、たとえば1ヶ月前倒しにすれば1ヶ月分の

社会保険料が節約できますので、交渉する余地はあると思います。


そもそも、こんなことをいきなり言ってくる従業員(しかも譲歩もしない)には

それまでにも何らかのトラブルが生じていたことが考えられます。

こんなことが起きないよう、日頃から計画的に有給休暇を取得させておくほうが安心です。

年末年始やお盆などに年休を計画的付与するという方法も、効果的かもしれませんよ。



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テーマ : 労働問題解決・労務リスク対策
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